平成あるある~Facebookで会社の上司から友達申請が来て、プライベートの投稿が見られないように必死で公開設定をいじる。
平成の時代、Facebookが実名SNSとして日本でも一気に広がったことで、それまでプライベートな交流だけに使っていたアカウントに、思わぬ人物から友達申請が届くようになりました。その代表例が「会社の上司からの友達申請」です。休日の写真や友人との会話が並ぶタイムラインを、まさか上司に見られるとは想定しておらず、慌てて公開設定をいじった経験を持つ人は少なくないでしょう。今回はこの「平成あるある」を振り返りながら、当時多くの社会人が感じていた戸惑いと工夫について、具体的な場面とあわせて紹介します。
1.Facebookが職場にも広がった平成という時代
平成の中盤から後半にかけて、Facebookは日本国内でも利用者を大きく増やしました。もともとは海外発の実名制SNSとして一部の早期利用者に使われていましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに、安否確認や情報共有の手段として注目を集めたことも、普及を後押ししたといわれています。当時はTwitterや従来の携帯電話メールに加えて、Facebookが新しい連絡手段として職場でも話題に上るようになりました。
実名での登録が基本というFacebookの性質上、学生時代の友人や趣味のつながりだけでなく、職場の同僚や取引先ともつながりやすいという特徴がありました。名刺交換をした相手から数日後に友達申請が届くという流れも珍しくなく、ビジネスの延長としてFacebookを使う人も増えていきます。プライベートな発信の場として使い始めていた人にとって、この「実名だからこそつながってしまう」性質は、便利さと同時に緊張感も生み出すものだったのです。
2.ある日突然届く、上司からの友達申請
Facebookを日常的に使うようになると、次第に会社関係の知人ともつながる機会が増えていきます。同僚から申請が来る分にはまだ心構えができますが、想定していなかったのが直属の上司や、さらに上の役職者からの友達申請です。
通知欄に上司の名前を見つけた瞬間、多くの人が一瞬固まった経験を持っているのではないでしょうか。承認するかどうかを悩む間も、頭の中では「これまでの投稿に問題はなかったか」という不安がよぎります。休日に友人と撮った写真、愚痴めいた一言、趣味の投稿、学生時代の少し恥ずかしい思い出など、プライベートな一面が詰まったタイムラインを職場の人に見られるかもしれないという状況は、平成のビジネスパーソンにとって新しい種類の悩みでした。
さらに厄介だったのは、申請を無視するという選択肢も取りづらかった点です。翌日の職場で顔を合わせる相手だけに、承認しないままでいることが気まずさにつながることもありました。結果として、多くの人が「とりあえず承認はする、ただしその前に投稿内容を整理しておく」という対応を選んでいたようです。
3.公開設定を死守するための緊急対応
上司からの申請に気づいた瞬間、多くの人が真っ先に行ったのが公開設定の確認と変更です。Facebookには投稿ごとに公開範囲を設定できる機能があり、「友達まで公開」「自分のみ公開」といった調整が可能でした。過去の投稿をひとつずつさかのぼり、公開範囲を見直す作業に取りかかった人も多かったはずです。
友達リストを「仕事関係」「プライベート」のようにグループ分けし、公開範囲をグループごとに設定する機能を使い始めたのも、ちょうどこの頃だったといえるでしょう。承認するかどうかを先延ばしにしながら設定を整える人もいれば、申請が来る前から予防的に公開範囲を絞っていた慎重な人もいました。
具体的な対応としては、プロフィール写真やカバー写真の公開範囲を見直す、過去の投稿をさかのぼって非公開に切り替える、タグ付けされた写真を確認して見られたくないものを非表示にする、といった作業が挙げられます。いずれにしても、「見られたくない投稿を見られない状態にする」という作業に、休日の時間を丸ごと費やした経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
4.なぜこれほど焦ってしまうのか
上司からの友達申請にここまで身構えてしまう背景には、公私を分けたいという心理があります。職場では見せない素の自分をSNS上で発信していた人にとって、その姿を評価にかかわる相手に見られることへの抵抗感は小さくありませんでした。休日の過ごし方や交友関係が、業務上の評価とは関係のない部分で誤解を生むのではないかという不安も、焦りを後押ししていたと考えられます。
また、SNSの公開範囲設定自体がわかりにくかったことも、焦りを大きくした一因です。設定画面を開いても、どこまでが「友達」に見えていて、どこからが「全体公開」なのか直感的につかみにくく、操作を誤ればかえって範囲を広げてしまうこともありました。そのため、申請が来てから設定を見直すだけでなく、実際に別のアカウントやブラウザから自分のページを確認し、意図した通りに非公開になっているかをチェックする人もいたようです。友人に頼んで自分のプロフィールがどう見えているか確認してもらった、という声もよく聞かれました。
5.同じ経験をした人たちの共感ポイント
この「あるある」が多くの人の共感を呼ぶのは、単なるSNSの操作の話にとどまらず、当時の働き方や職場との距離感そのものを映し出しているからです。プライベートと仕事をきっちり分けたいと考える人が多かった平成の職場文化の中で、SNSというプライベートな領域に上司が入ってくることへの戸惑いは、多くの社会人が同時期に経験していました。
同僚同士で「上司から申請来た?」「もう公開設定変えた?」といった会話を交わし、対応方法を教え合っていたという人も少なくないでしょう。ひとりだけの悩みではなく、同世代の職場仲間が同じタイミングで直面していた出来事だったからこそ、今振り返っても「あるある」として強く共感される話題になっているのです。
6.令和の今、SNSとの距離感はどう変わったか
令和に入り、SNSの種類も使い方も多様化しました。実名制のFacebookに加えて、匿名性の高いSNSや、鍵付きアカウントを前提とした使い方が広く定着し、投稿する内容によってプラットフォームを使い分ける人が増えています。仕事用とプライベート用でアカウントを分けることも、以前より一般的な工夫として浸透しました。
一方で、職場の人間関係とSNSがどこかでつながる可能性は今も変わらず存在します。上司や同僚からの友達申請そのものは以前より減ったとしても、別の場面で公私の線引きに悩む状況は形を変えて続いているといえるでしょう。平成のあの頃に多くの人が経験した「公開設定バトル」は、SNSと働き方の距離感を考える上で、今振り返っても学びの多いエピソードです。
7.まとめ
会社の上司からFacebookの友達申請が届き、慌てて公開設定を見直したという経験は、平成という時代を象徴する「あるある」のひとつです。実名SNSの普及によって、プライベートと仕事のつながりが急に近づいたことへの戸惑いは、多くの社会人が共通して感じていたものでした。SNSとの付き合い方が多様化した今だからこそ、この経験を振り返ることで、公私のバランスをどう保つかを改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。
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